ありがとうInternet Explorer

今日はInternet Explorerのサポートがとうとう切れるということで、各所で話題に上がっていました。

かく言う自分もインターネットに初めて触れた頃はIEユーザーだったのでなんとなく切ない気持ちです。

というわけで今日はそんなIEについて書いてみようと思います。

Internet Explorerとは

今更説明するまでもありませんが、Internet Explorer(以下IE)はMicrosoftが開発したwebブラウザです。

最初のリリースは1995年。まだインターネットが普及するよりも前の時代です。

日本でインターネットが普及し始めたのが98年頃だと思うので、恐らく皆さんがIEを使い始めたのもIE4、ないしはIE5の頃でしょうか。

僕も実家にインターネットが開通したのが確か99年でしたので最初に使ったのはIE5でした。

その頃はブラウザ自体の数も少なく「IE vs. Netscape Navigatorネスケ)」のブラウザ戦争の真っ最中でした。

その後IEが覇権を取ったと思ったら「タブブラウザ」という今でこそ当たり前になった新しいタイプのブラウザが広まり始めました。

当時僕も「IEは重い」とか「もっと動作が軽いブラウザがある」という情報を見ては色々試したりしてました。Operaとか。

全盛期より落ちたとはいえ、それでもまだ高い市場シェアを保っていたIEでしたが、Google Chromeが躍進してからは徐々に勢いが失われ、2015年にはMicrosoftから後継のEdgeがリリースされた上に、2019年には「IEを使い続けていると最新のwebアプリケーションが使用できなくなる」とMicrosoftが公式ブログ上で声明を出しています。

You see, Internet Explorer is a compatibility solution. We’re not supporting new web standards for it and, while many sites work fine, developers by and large just aren’t testing for Internet Explorer these days. They’re testing on modern browsers. So, if we continued our previous approach, you would end up in a scenario where, by optimizing for the things you have, you end up not being able to use new apps as they come out. As new apps are coming out with greater frequency, what we want to help you do is avoid having to miss out on a progressively larger portion of the web!

引用元:The perils of using Internet Explorer as your default browser

そして今日、遂にIEのサポートが終了しました。最初のバージョンが出てから27年。長きに渡ってインターネットを支えてくれたと思います。

エンジニアにとってのInternet Explorer

一方で、エンジニアの立場から見るとIEは実に厄介な存在だった、という方も多いと思います。

フロントエンドをメインで担当している方は特にそうではないでしょうか。

ES6以降のアロー関数find()、非同期処理のPromise等、使用頻度の高いものでも対応していないものが多いです。

またCSSでもgridを始め、使用できないプロパティが存在します。

その中でIEに対応するためにIE専用のコードを書いて分岐させたり、IEでも表示が崩れないように調整したり...と工数がかかってしまう為、エンジニアにとってはあまり好ましい存在ではなかったように思います。

こうした背景からwebサービスを提供している企業は早々にIE非対応を宣言したところも多いと思います。

そんな呪縛も今日で終わりです。

しかしながら

とは言え、やはりインターネットが現在のように普及するまでに至った歴史はIE抜きでは語れないと思います。

ダイヤルアップで接続し、今とは比べ物にならないぐらい遅い回線でしたが、毎日ワクワクしながらネットサーフィンしていたのを懐かしく思います。

www.youtube.com

(当時は家族が電話してるとネットに繋げませんでした)

インターネットの楽しさを教えてくれたのは紛れもなくIEでした。改めて感謝したいと思います。

27年間お疲れさまでした。